ヤッホー!暮らしの往復書簡vol.35どこまでが山でどこからが町か

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これは、私が住む神山町の隣、佐那河内村に住むフードデザイナー・小林幸(こばやしゆき)さんとの公開往復書簡です。

日々の暮らしの中で思ったこと、気づいたことをお互いのブログでお手紙のように伝えていきます。

小林幸さんのサイト

https://yfd-studio.net/

小林さま

前回は素晴らしい霧の写真をありがとうございました。

そして山の話も。

最近は【里山】という言葉を考えることが多いです。

私の活動ともオーバーラップするのですが、自然と人間の営みがちょうどよくバランスとれている状態が【里山的】であり、それは他の現象にも通じるように思います。

山と町

今のところ資本主義が世界のひとつのルールですが、その結果、地形や気象が大いに変わっていて。

人為だけを押し進めるのは、もともとあったバランスが崩れていくことであり、現代のいろんな問題の原因な気がします。

お腹いっぱい食べたいとか、病気を克服したいとか、人間の根底にある欲求は叶えつつ・・でもそれも果てしなくて。

今は昔より便利で長寿ですが、昔にはなかった悩みもたくさん出現していて。

永遠に生きられるのはほんとうに幸せなのかなあとまで思ってしまいます。

いずれにせよ、たまに大いなる山の景色や星空を見て、人間のちっぽけさを感じるひとときが必要な気がします。

うちから見える「一番高い山」

以前、静岡の方にドライブに行ったときの話です。

西日本出身者としては生の富士山を見ることがほとんどないので「いつ富士山見えるかな!」とワクワクしていたのですが、相当近くに来たはずなのに一向に見えず。

ふと、空のずっと上の方を見上げると、それはそれは巨大な山のてっぺんが見えていて、それが富士山だったのでした。

大きすぎて目の前にあることに気づかなかったのです。あれにはほんとうにたまげました。

いくら大きな建造物やシステムを作ったところで、結局は孫悟空がお釈迦様の手のひらの上にいるようなものかもしれませんね。

ではでは。

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