[:ja]【神山曲げわっぱプロジェクトその11】私のひいおばあさんのお店を曲げわっぱ工房にリノベーションすることにしました[:]
[:ja]
私の住む町、徳島県の神山町は杉がたくさん生えてる町。
曲げわっぱは杉でできてるんだから
自分の町の杉でオリジナルのお弁当箱を作っちゃおう!
というノリと勢いだけのプロジェクト。
詳しいいきさつはこちらの記事からご覧ください。
(といっても上に述べた内容でほぼ終わりなのですが)
→ついに始動!自分の町、神山町の杉で曲げわっぱを開発することになりました
今回は工房の状況を
お話ししたいと思います。
ひいおばあさんが使っていた木造の建物
今までの木工の作業は
神山町内や徳島市内のあちこちを間借りして
作業させていただいていました。
が、いつまでも
毎度おなじみ流浪の曲げわっぱ作りをするわけにもいきません。
やっぱり神山町内で
地元の山と川に囲まれながら作業したいのが道理。
実はこの1年くらい
「ほんとはあそこが使えるのかも」
「いや、でももう手遅れの状態なのかもしれない」
と、心の中で気がかりだった建物があったんです。
雨乞滝(あまごいのたき)という名勝地にほど近い
「雨乞荘」という木造の建物です。
昔は観光のお客さん向けに
私のひいおばあさんが
お茶屋さんをしていたそうで、
広い台所にたくさんの食器が詰まっていたりします。
おばあさんが亡くなってからは
ずっと閉めてあったのですが、せっかくの建物、
できれば使えたらいいな・・
でも
「この家が使える状態かどうか」
「どこをどう直せばいいか」
って分かりますか?
私はさっぱり分かりません。
そもそもDIYとか超苦手。
中古の物件を自分たちでキレイに直して住んでいる人がいますが
どこでそういうこと習ったんだろう。
いつも尊敬の眼差しで見てしまいます。
話がそれましたが、
そんな話を思い切ってしてみたら
古民家リノベに詳しい友達や頼りになる地元のおじさまが
家を検分しにやってきてくれました。
「なるほどー、うん、全然いける!!」
私「え、ほんとに?
ほら、壁もすごいことになってるし」
「塗れば大丈夫だよ」
私「木のサッシがぼろぼろなんですけど」
「ここだけ外して大工さんに作ってもらえばいいんだよ」
私「そ、そうなんですか」
「天井は落としてみる?簡単だよ」
私「(簡単なんだ・・)」
私もあまり分かってませんが
詳しい人が口を揃えて
「このくらいだったら全然いける」
というので大丈夫みたいです。
「こりゃーもう手遅れだよ」
とサジを投げられるかもと覚悟していたので
ほっとしたのが本音です。
思い切って話してよかった。。
といってもそこは
数十年誰も使わなかった建物。
大掃除、不要品の処分、
水周りの修理、床の修理・・と
やることはいっぱい。
粛々とリノベ作業をしていきたいと思います。
レトロ食器要りませんか?
まずは要らない物を全部処分!
というわけで、
連休前半にお片づけイベントと、不用品譲渡会を開きました。
(もともとは一人でコツコツ掃除するつもりだったけど
「お手伝いしたい!」「食器欲しいです!」の声を
たくさんいただいたので
公開イベントにしました)
地元の友達はもちろん、
県外からわざわざ来ていただいた方も!
ほんとうにもう、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
そのときの様子は、また記事にしますね。
おまけのつぶやき
曲げわっぱを作る。
曲げわっぱ工房を作る。
一連のこの活動、当然ですがほぼ私の自腹企画です。
おこづかいと貯金からどうにか捻出しながらやっていますので、スピードはえっちらおっちら、亀の歩みです。
私の町には素敵な活動をしている会社さんがたくさんあったり(みなさんほんとうにいい人ばかりです)、
町とからんだ事業で大きな工事がはじまったり、
脚光を浴びている人がたくさんいます。
そういう人たちを横目で見ながら
地道に、超地道に進む日々。
正直「人とお金がたくさんあっていいなあ」
「一気に物事が進んでいいなあ」なんて
羨ましく思ったこともあります。
でも立場や環境が違うのは仕方ないこと。
周りに影響されすぎず、自分たちにしかできないことに集中する。
最近ようやく、こんなふうに吹っ切れた気がします。
(周りから見ると順風満帆に見える人も
きっと誰にも言えない苦悩があるんだと、
そんなことにもようやく気づきました。表に出さないだけで。)
会う人、会う人に
「曲げわっぱいつできるの?」
「楽しみにしてるね!」とたくさん声をかけていただいて
嬉しいやら胃が痛いやら・・
何かに勝つとか、誰かを追い越したいわけでは無くて
コツコツやることだけが私たちにできること。
その道程こそが喜び。
多少失敗したとしても、面倒なことがあったとしても
以前、会社員で朝から晩まで働いていたときのように
「このエクセル、誰の役に立つんだろう・・」なんて
達成感の無い苦しみがあるわけではありません。
それだけですごく幸せだなと思います。
夢は大きく一歩は小さく。
いつかみなさんに嬉しい報告ができるように頑張ってます。
これからのストーリーもこのブログに綴っていきますので
楽しみに待っていただけると嬉しいです。
[:]