曲げわっぱの油しみが心配な人へ、1つの対策と1つのメッセージ。
先日コメント欄にて「曲げわっぱに油の染みがつくのが怖くて…」という書き込みを頂いたので、こちらのエントリでお返事を詳しく書いてみたいと思います。
曲げわっぱの油汚れ対策法
基本的にこちらのエントリでご説明している汁もれ対策と同じです。
おかずカップやワックスペーパーできっちりガードしてあげるというやり方ですね。
お弁当にとっても便利!ワックスペーパーの使い方をまとめてみました。
こんなかんじ。ちょっと見にくいですが揚げ物は全部おかずカップに入っています。
油の場合はこぼれるというよりじんわり染みてくるものなので、水気ほどシビアにならなくてもいいかも知れません。
例えばフライを入れるなら、フライと曲げわっぱが直接触れないようにペーパーを敷く程度でいいと思います。
蓋の汚れも心配なときは、フライの上にもペーパーやラップを乗せて蓋をすればいいでしょう。
はっきり言ってこれでも万全じゃないです。だって木ですから。
水分や油を吸うというのは木の性質なので、プラスチックや金属のように完璧に汚れをはじくというのは無理だと思っています。
「使って育てる」という発想
ただ、どうしても汚れは気になりますよね。高価な曲げわっぱを買った直後は特に。
でも、染みというのも案外悪いものじゃないと思っています。
なぜかというと、ちょっとこちらの写真を見てみてください。
これは私が小学生のときから使っている白木の曲げわっぱです。
about meの、私とお弁当、曲げわっぱについてのところでお話しているお弁当箱はこれのことです。
20年前くらい前に買ったもの。仕舞ったままの期間はあったものの、述べ10年くらいは実際にお弁当を詰めて使っていました。
使い始めた頃は、天ぷらを直接入れたり煮込みハンバーグのソースをべちゃっとつけたり、かなりアバウトに使っていました。
このブログの過去ログを見ていただくと、いかにバリエーションのあるおかずを詰めまくってきたかがお分かり頂けると思います。
そのせいか、おかずを詰めるスペースは少し木の色が濃くなっていますね。画面奥のスペースにいつもおかずを入れています。
でもじっくり見ると別にイヤでもなくて、実はこういうのが「使い込んだあめ色」なんじゃないかな?と。
側面を見てみると、蓋と器の色が全然違います。
上のは先ほど中をお見せした20年物の曲げわっぱ。下は2009年に買ったもの。
本来の木肌の色はきっと、汚れることの少ない蓋の方でしょう。
でも、しっとりツヤが出た器の色をとても美しく感じるのは私だけでしょうか。
おそらく食べ物からの水分と油分、そして洗うときにスポンジでこすることによりツヤが出たのだと思われます。
手触りも違うんですよ。蓋はちょっとパサパサしているけれど、器は適度につるりと、そしてしっとりしています。なんだかスキンケアの話しみたい。
一見扱いが難しそうな曲げわっぱですが、物理的に壊れたりしない限りずっと使えるものです。
多少おおらかな気持ちで使われるといいのかなと思います。
でもどうしても曲げわっぱが汚れるのに抵抗があるという方は、漆やウレタン塗りのものを選ばれるといいと思います。その辺はお好みでどうぞ。
少なくとも私は、長年使って私だけの色合いに育った白木の曲げわっぱをとても大事に思っています。